デリバリー特化型「ゴーストレストラン」のメリット・デメリット

ゴーストレストランとは?どんなメリットがある?

フードデリバリーを行う飲食店の多くは、店内でのイートインに対応しながら、デリバリーのサービスもオプション的に対応しています。
しかしコロナ禍においては、休業要請や時短営業を余儀なくされ、飲食店のイートイン部門が大きな打撃を受けました。

そんな中誕生したのがゴーストレストランと呼ばれるタイプの飲食店で、これはイートインは行わず、デリバリーのみに対応するレストランのことです。
ですから、店舗に足を運んでも店内飲食はできません。
シェフたちが忙しく調理をした食事は、デリバリースタッフによってユーザーの元へと宅配されます。

ゴーストレストランには、たくさんのメリットがあります。
店内での接客やイートインのための設備投資が必要ないため、開業時にかかる初期コストを安く抑えることができます。
運営会社へ登録すると、ゴーストレストラン運営に関するノウハウや経験のあるスペシャリストからサポートを受けられるというメリットもあります。
そのため、開業経験がない人にとっても新規参入しやすいのです。

ゴーストレストランの市場規模はどのぐらい?

ゴーストレストランは、飲食業界の中では新しいジャンルに分類されます。
市場規模はコロナの影響によって右肩上がりに伸びており、コロナ前と比較して191%の成長率を実現しています。
これまでイートインをメインに行っていた飲食店でも、さまざまな規制に対する対応策としてフードデリバリー業界へ参入しており、今後は激戦ジャンルになることが予想されています。

ちなみにゴーストレストランを含むフードデリバリー業界の市場規模は、2021年の段階で8,000億円程度です。
今後はさらに成長すると考えられているため、もしもこれからフード業界への参入を検討している人にとってはおすすめのジャンルかもしれません。

ゴーストレストランへ新規参入する際の注意点

ゴーストレストランへ新規参入する際には、いくつかの注意点があります。
1つ目は、限られた調理スペースを生かせるようなメニューを豊富にラインナップするという点です。
調理スペースが狭いと、どうしてもメニューの種類が限定的になってしまいます。
しかし多くのユーザーを獲得してリピートしてもらうためには、豊富なメニュを準備することはマストな条件です。

2つ目の注意点は、運営会社へ支払う手数料に注意するという点です。
手数料が固定額なのか、それとも賃料に相当する売上連動型の報酬手数料が発生するかという点についても、事前にチェックしておきましょう。

3つ目の注意点は、天候をはじめとするリスク要因を洗い出し、対応策を考えるという点があります。
成長が著しい業界でも、リスクへの対応をしなければなかなか売上が伸びません。
例えば悪天候の時には配達スタッフの確保が難しく、ユーザーは利用したくてもできない状況になりかねません。
そうしたリスクへどのように対応するかを考えましょう。