日本のピザが高い理由

日本のデリバリーピザは驚くほど値段が高いです。
1枚で2,000円~3,000円は普通にかかります。
ですが海外ではそんなに高い地域は日本ばかりで、高くても2,000円半ば程度で済み、安ければ1,000円もしないような地域もたくさんあるのです。
なぜ、日本でのデリバリーピザはこんなにも他国よりずば抜けて高いのでしょうか?

正直なところ、店員の多くはアルバイトスタッフであり、人件費にそれほど大きな金額を取られるわけでもないです。
更にイートイン施設がないところも多いため、食器の片付けやお客様の回転率を気にする必要がなく、場所代というものが必要なわけでもありません。
大量に仕入れてピザを作るので、原価も決して高くなく、むしろ低い方だと言っても良いでしょう。

これだけ値段が安くできる理由が揃っていながら、どうして日本のデリバリーピザはこの高い値段を維持し続けているのでしょうか?
その理由には、デリバリーということが関係しています。

ピザのデリバリーサービスは、注文が入ったら作ってその家まで届けなければいけません。
ですからあまり安い値段で売りだしてしまうと、それだけ多くの注文が入ってしまい、配達することができなくなってしまうリスクがあるのです。
原価は安くてもデリバリーに使うバイクの維持費やスタッフの保険など、材料の原価以外でお金がかかっているところがあります。
ただ材料の原価が安いからといってピザの値段を安くしてしまうと、このバイクを増やしたりスタッフを増やしたりする必要があり、配達コストがどんどんかかってきてしまいます。
そのため、あまり注文が入りすぎず、入らなさすぎずの金額設定にして、デリバリーが可能な絶妙なラインをキープしているのです。

確かに店舗で注文したら割引とか、一緒にまとめて注文したら半額とか、デリバリーのコストが増えない状態での注文は安くなることが多いですよね。
それだけデリバリーにコストがかかっているということの現れなのです。

日本のデリバリーピザが高い理由がわかると、少しはこの値段設定に納得できるかもしれませんね。